現行の5代目オデッセイは、エリシオンと統合してホンダの最上級ミニバンとなり2013年11月に登場しました。

今回はその5代目オデッセイとトヨタの最上級ミニバン「アルファード」、日産自動車の最上級ミニバン「エルグランド」の比較、乗り心地や広さを調べました。

オデッセイ

引用:ホンダ公式HP

5代目オデッセイ、当初はガソリン車のみの設定で、中心のアブソルートは、最高出力は190ps、最大トルク24.2kgf‣mを発揮する2.4L「K24W型」直4DOHC i-VTEC直噴を積むスポーツバージョンです。

のアブソルートが販売のほとんど占め、2016年1月追加のハイブリッド車は、標準車にもアブソールートの顔が与えられました。

さらに2017年12月に初のマイナーチェンジを受けるのですが、この時、ガソリン車の標準車もアブソールートの顔となり、全車見た目アブソルートに統一されました。

このマイナーチェンジは、フロントグリル、前後のバンパー形状など若干の変更と、装備面が前期型と比べ多少充実したくらいの全体的に小規模なもので、少々がっかりしたホンダファンも少なくないと思います。

また、グレードが整理され、ハイブリッド車が標準車、アブソールート、アブソルートEXの3車種、ガソリン車も標準車(Gエアロ)、アブソルート、アブソルートEX、それにガソリン車には各グレードに7人乗りの他に8人乗り(EXは設定無し)と4WD(8人乗りのみ)の設定があります。

オデッセイはサイズ的にアルファードやエルグランドなどのLLクラスのミニバンより一回り小さいLクラスですが、ホンダの最上級ミニバンということで、ワンランク上のアルファード、エルグランドと比較されることも多く、ライバルとして扱われることもよくあります。

今回比較するアルファードとエルグランドはトヨタ、日産のそれぞれ最上級ミニバンです。

エルグランド

引用:日産自動車公式HP

※アルファード、エルグランドの順で書いておりますが、ここはエルグランドが先にデビューしているため、エルグランドからご紹介しています。

エルグランドは1997年5月発売で、ワンボックスカーのキャラバン/ホーミーのミニバンタイプとして登場し、当初は「キャラバン・エルグランド」、販売店の違う姉妹車「ホーミー・エルグランド」として販売されていました。

1999年のマイナーチェンジを機にキャラバン/ホーミーの名を外し、「エルグランド」の名に統一されています。

初代の登場は、1994年発売のオデッセイの登場と同様に衝撃的なデビューでした。

当時のミニバンやワンボックスカーは、ほとんどがファミリー向けのおとなしいフロントマスクをしていましたが、そこへミニバンブームの火付け役的存在だったシボレーアストロを彷彿させる強面のエルグランドが登場したわけですから、私も当時は欲しいと思った車の1台でした。

そんな初代は、もちろん大人気となり、当時トヨタが1995年にデビューしたグランビアを販売していたため大型ミニバン分野では出遅れ、エルグランドが大型クラスのミニバンでは一歩リードすることになりました。

アルファード

引用:トヨタ公式HP

 

上述のように出遅れていたトヨタは、1999年にグランビアの姉妹車として、グランドハイエースを追加し、エルグランドに対抗しましたが、エルグランドの牙城を崩すことはできませんでした。

しかし、そこはトヨタもちろん黙ってはいません。

2002年にエルグランドが2代目にバトンを渡すタイミングに合わせて、アルフォード、姉妹車のアルフォードVを投入し、あっという間にLLサイズミニバントップの座を奪いました。

その後2010年8月エルグランドが現行の3代目へ移行しますが、その2年前にアルファードは、2代目へのフルモデルチェンジを行い、同時に姉妹車アルファードVを「ヴェルファイア」として名前を変えて登場させました。

そのヴェルファイアは、エルグランドのお株を奪う強面のフロントマスクが与えられ、アルファードとは差別化が図られました。

その初代ヴェルファイアは大人気車となり、2代目アルファードを上回る販売台数を記録しました。

ただし、現行の3代目アルファードは販売台数でヴェルファイアを上回っています。

アルファードは、2015年1月に3代目となり、2018年にビッグマイナーチェンジを受け、より豪華になりLLサイズのミニバンとしては、ライバル不在の状況が続いています。

乗り心地比較

オデッセイにとっては、兄貴分たちのとの比較になりますが、アルファード、エルグランドもグレード数が多く価格帯も幅広くなっているので、価格の近いものを選んび、オデッセイの代表は、最上級グレードのハイブリッドアブソルートEXを選びました。

アルファードのハイブリッド車がすべて四駆(E-Four)のため、価格がちょっと高くなりますが、ハイブリッド S を選択しています。

エルグランドはハイブリッドの設定がなく唯一のガソリン車になりますが、価格面でハイブリッド車のアブソールートEXに一番近い250ハイウェイスター プレミアムを選びました。

ハイブリッド車の価格を考慮すれば、エルグランドはもう少し低いグレードでもよかったのですが、あくまで価格(価値)が近いものを選びました。

オデッセイ

引用:ホンダ公式HP

「HYBRID ABSOLUTE・EX Honda SENSING(FF/乗り7人)」

メーカー希望小売価格4,150,000円(消費税含む)

1列目シート

  • 運転席 8ウェイパワーシート
  • 助手席 4ウェイパワーシート

 

2列目シート

  • プレミアムクレードルシート(オットマン/ボトルホルダー/角度調節式両側アームレスト付)

3列目シート

  • 床下格納機能付シート(3分割リクライニング/ヘッドレスト)

昨年のマイナーチェンジでEXは助手席もパワーシートとなり、快適さが増しました。

7人乗りの2列目シートは、オットマン付きで長距離ドライブも快適になります。

3列目は、やはり室内長がLLクラスに比べ300mm近く短いため、2列目シートをLLクラスと同等にしたので、どうしても3列目は他の2車に比べると劣っている感じがします。

乗り心地は、初期型の後席の超が付くほどの乗り心地の悪さは改善されたという評判ですが、最近の口コミ情報では初期型とは比べ物にならないほど、乗り心地が良くなっているようです。

ただし、その分初期型にあった、とてもミニバンを運転しているとは思えないスポーティな走りというのが、少々犠牲になっているのかも知れませんね。

アルファード

引用:トヨタ公式HP

「HYBRID S (E-Four 7人乗り)」

メーカー希望小売価格4,610,520円(消費税含む)1列目シート

1列目シート

  • 運転席 6ウェイマニュアルシート
  • 助手席 4ウェイマニュアルシート

2列目シート

  • リラックスキャプテンシート(超ロングスライド/オットマン/回転式アームレスト)

3列目シート

  • 5:5分割スペースアップシート(跳ね上げ式/ヘッドレスト/回転式アームレスト)

価格は四駆、ハイブリッドということもあり一番高価なアルファードですが、3台中、運転席、助手席とも唯一マニュアルシート仕様となります。

しかし、2列目以降は他2台に劣らない豪華なシートになっています。

乗り心地は、口コミ情報をまとめて見ますと、やはりハイブリッド車は静かでスムーズな加速が魅力、2列目も座り心地が良く、揺れのも少ないという評価です。

エルグランド

引用:日産自動車公式HP

「250Highway STAR Premium (FR 7人乗り)

メーカー希望小売価格4,136,400円(消費税含む)

1列目シート

  • 運転席 8ウェイパワーシート
  • 助手席 4ウェイパワーシート(オットマン付き)

2列目シート

  • コンフォタブルキャプテンシート(ロングスライド/シートバック中折れ機能/オットマン/カップホルダー/角度調整式アームレスト/シートサイドテーブル)

3列目シート

  • ストラップ式可倒シート(スライド/リクライニング/ヘッドレスト)

今回唯一のガソリン車ですが、その分シートは一番豪華で、助手席にもオットマンが装備されシート地もブラックレザーシートが標準です。

乗り心地の口コミをまとめますと、ふわふわせずミニバンとは思えない安定性、どこに座ってもゆったり快適、静かさと乗り心地は想像以上など、評価はいいようです。

広さ比較

広さの比較を見るとオデッセイとアルファードの特長がはっきり分かりますね。

オデッセイは低く、アルファードは高く。

そこでエルグランドの中途半端さが目立ちますね。

初代の登場は衝撃だったのですが、3代目はすっかり影が薄くなりました。

なにせでデビューから8年も経っていますから、仕方ないですね。

オデッセイ

「HYBRID ABSOLUTE・EX Honda SENSING(FF/乗り7人)」

  • 全長    4,840mm
  • 全幅    1,820mm
  • 全高    1,685mm
  • ホイルべ―ス2,900mm
  • 室内長   2,935mm
  • 室内幅   1,560mm
  • 室内高   1,305mm

オデッセイの特長はやはり低さと高さですね。

アルファード、エルグランドのLLサイズと比較すると一回り小さいサイズになります。

全高は、アルファードより265mm、エルグランド130mm低いのにも関わらず、室内高は、アルファードより95mm低いだけ、エルグランドよりは逆に5mm高い室内高になります。

これは超低床プラットフォームを採用しているオデッセイならではの全高は低く室内高は高くというホンダの努力の結果ですね。

アルファード

「HYBRID S (E-Four 7人乗り)」

  • 全長    4,950mm
  • 全幅    1,850mm
  • 全高    1,950mm
  • ホイルべ―ス3,000mm
  • 室内長   3,210mm
  • 室内幅   1,590mm
  • 室内高   1,400mm

アルファードの全高はずば抜けて高いです。

背が高いので、全高以外はほぼ同サイズのエルグランドですが、アルファードと並ぶと寸法以上に大きく見え迫力ありますね。

そこの違いが販売台数に大きな差がついている要因のひとつかと思います。

エルグランド

「Highway STAR Premium (FR 7人乗り)

  • 全長    4,945mm
  • 全幅    1,850mm
  • 全高    1,815mm
  • ホイルべ―ス3,000mm
  • 室内長   3,025mm
  • 室内幅   1,580mm
  • 室内高   1,300mm

全長、全幅、ホイルベースは、ほぼアルファードと同じですが、全高が135mm低いため、アルファードより小柄に見え迫力に欠けています。

この全高の高さを人間の男性に例えると170に届かない168.5cmの人って、今どきは背が低いほうに入るかもしれません。

身長195cmくらいあれば、みんなに振り返って見られるくらい目立ちます。

しかし、今どきの181.5cmは確かに背は高いですが、特別高いともいえない高さですね。

そこなんですかね、エルグランドの存在が薄くなっている原因は、それともただ単にモデル末期だからですかね。

まとめ

この3台どれを選ぶか、それは街中でも大きさがあまり気にならずに乗りたいならオデッセイ。

大きく堂々とした車が好みで、街中での運転にも自信があればアルファードで決まり、というところですね。

エルグランドは次期4代目がアルファード、ヴェルファイア連合に対抗できるミニバンであることを期待します。

オデッセイはホンダの最上級ミニバンですが、やはりLLクラスはワンランク上ですから真のライバルというには、ちょっと弱いので、エリシオンに代わるLLサイズのミニバンの再登場を望んでいます。

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