「真打は遅れてやって来る」とはよく言ったもので、ライバル車が独自の技術を投入したり、人気装備を装着したりと構造改革を我先に導入してリリースする中、独り寡黙を保っていた車が遂に重い腰を上げましたね。

ユーザーの悲願とも言える「両側電動スライドドア」を携え、歴代最多の改善項目を経て、まさに「真打」として登場したオデッセイ。

まだリリースされて日が浅いですが、実際の口コミや評価はどうなんでしょう?

また、今回新登場のハイブリッド車とガソリン車ではどっち?と言う素朴な疑問にも切り込んでみたいと思います。

新型オデッセイの評価は?

ライバル車種と比べて、全高が低めにデザインされたのが高評価。

所謂「箱型ミニバン」が苦手な方はオデッセイ一択になる、といってもいいくらいの完成度です。

初代から大型化したとはいえ、扱いやすいサイズ、セダンにも匹敵する走行性能、昨今のエコブームに乗ったクラス最高レベルの燃費。

ただ、オデッセイに限った事ではありませんが、「車両本体やオプションが高額」というのが最大のネックと言えます。

それも、機能面や性能、装備を見れば、決して不条理な価格ではないと言っていいと思います。

新型オデッセイ【ガソリン車】の場合

  • 最近の流行り(?)の厳つい顔つきでないところが好感触。
  • スタイリッシュで飽きが来ないデザインが人気
  • 他に類を見ない「低床」が魅力。
  • 18インチのアルミホイールが選択出来るのは「ガソリン車」のみ。
  • ミニバンにしてはスポーティーな内装、アブソルート専用装備の赤いタコメーターが走る意欲をそそる。
  • 3列目を畳んで荷室の棚代わりにして、2列目を目一杯後ろに下げた「リムジンモード」がお気に入り。
  • 3列目シートは「床下収納式」であることが荷物を積む人にとって最大の肝。
  • 内装が少し「シンプル」にまとめ過ぎた感が否めない。
  • ミニバンの割には収納スペースが少ない。

室内の広さや、エクステリアは高いレベルで高評価ですね。

 

ただ、一方では収納の少なさを嘆く声や、「シンプル」過ぎなのでは?との声も上がっています。

  • 乗り心地は「やや硬め」でも、変な突き上げ感はなく、程好い「走行感」が得られる。
  • 前の車がソフトな乗り味の場合、硬く感じるかも。

Hondaイズムなのか、足回りは硬めなんですね。

それでも、乗り心地を犠牲にしないジェントルな硬さを実現させるあたり、ホンダの開発陣はいい仕事をしています。

マイナーチェンジ前の乗り心地評価が「酷評」だっただけに、プライドをかけてマイナーチェンジに臨んだ事が伺えます。

  1. 運転の楽しさを味わえる。
  2. ミニバンにして貴重な「低重心」で、取り回しが楽。
  3. 「箱型」より高さが低いので、横風の影響を受けにくい。
  4. ドライバーの意志に素直に「走る」「曲がる」「止まる」が出来る。

ホンダは、F1にも出場するレーシングチーム「無限」を持つメーカーです。

それが故に、こと「走り」に於いては、ミニバンといえど妥協はできなかったんでしょう。

Honda SENSINGの安全性能は秀逸。

ホンダ独自の安全技術、Honda SENSING。

これまでの車は、走行性能は向上しても、安全性能は「シートベルト」「エアバッグ」「ABS」くらいでした。

なので、ドライバーの些細なミスや身勝手な運転で、人命を脅かす事故が多発したのが背景にあると思われます。

ホンダは、視界の改善にも着手、ピラー形状を工夫し、広い視野を確保。

加えて、先進の安全技術を惜しみなく投入、安全に対する意気込みが伝わってきます。

さらに全車標準装備というのも、嬉しいですね。

新型オデッセイ【ハイブリッド車】の場合

  • 一目で「HONDA」と判るルックス。
  • ハイブリッドといえど、室内空間を犠牲にしていないことが伺える、広い車内。
  • HONDAだけに、走りに妥協がなく、「箱型ミニバン」と違ってキビキビ走る。
  • 乗り心地は最高で、音も静か。
  • センスが光るインテリアで、老若男女問わず受け入れられるデザイン。
  • ハイブリッドだけに、これだけのサイズのミニバンにもかかわらず、燃費がいい。
  • ミニバンとしては中途半端感が出てしまっている。
  • ラゲッジスペースが小さく、同格ライバル車種より荷物が積めない。
  • 走りを重視する性能が随所に現れているのに、エンジンの出力が追い付いていない。
  • 値段の割にデザイン的高級感に欠ける印象。
  • ハイブリッドは何と言っても「高額」!
  • ハイブリッドとの価格差を燃費で相殺できるか疑問。

ハイブリッド車ならではの意見が大多数ですね。

実に高性能な車ですが、価格がかなり高額なことがネックとなっているようです。

そして、「走り」に振った性能が多く継承されているのに、エンジンのパワーが非力なことが、「勿体ない」と感じられてしまっているようにもとれますね。

新型オデッセイ、ハイブリッド車とガソリン車ではどっち?

これまで、評価や口コミを列挙してきましたが、極論として、「これ!」というのはなかなか難しいですね。

というのも、双方素晴らしい完成度の車ですから。

ハイブリッド車は、「このクラスの車両でこの燃費は優秀」としているも、ハイブリッド車全体で見た場合、やや力不足かといったところ。

確かに、燃費をみるとガソリン車よりも燃費は良好なんですが、突出して良いわけではないので、上記にもあったように価格差をカバーしうるのかが疑問になってきます。

ガソリン車ベースグレードのG・AERO HONDASENSINGのFF、7人乗りで 3,066,400円。(税込み)

対するハイブリッド車、スタンダードモデルのHYBRID HONDASENSINGは、FF、7人乗りで3,836,400円。(税込み)

これらを単純に引き算すると、770,000円の差額になります。

77万円を燃費でカバーするとなると、G AEROがJC08モードで13.6㎞/L、HYBRIDがJC08モードで26.0㎞/L

より実燃費に近い数値で燃費の目安に出来易い、新燃費表示の「WLTCモード」でも20.8㎞/L、G AEROは表記がありませんので、JC08モードの数値を基準にします。

燃料タンク容量は65L、ガソリン価格150円/Lとして、満タン9,750円、×79回=770,250円。

単純計算でいくと、「満タン給油を79回入れて価格差が埋まる」ということになります。

なんだか、途方もない数値ですね…

どうやら、燃費だけでは圧倒的にガソリン車に軍配が上がりますが、他の要素に価値を見い出す方が賢明ですね。

まとめ

車は、ユーザーのニーズに合ってこそ、最高の相棒になりうるものだと自負しています。

ハイブリッド車は燃費は確かに良いですが、比較対象車にもよるものの、数値化することでそのものの本質が明確化します。

故に、上記のように燃費だけを見ず、それ以外のカテゴリー、例えば「極上の静けさ」や、「エコカー減税」に魅力を感じるなら、ハイブリッド車も十分候補に挙げていいと思いますし、パワフルな走りを楽しみたいならガソリン車も選択肢の一つとしてアリだと思います。

そしてもう一つの選択肢として、「中古市場に出回るまで待つ」というのもあります。

もしかすると、これが一番多くの方が採られる戦略(笑)かもしれませんね。

是非、自分のライフスタイルを分析して、「本当に必要なタイプはどれか」を模索してみてください。

自身のライフスタイルにマッチした時、オデッセイは十二分に応えてくれるでしょう。

たくや

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たくや

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