皆さんこんにちは。
今回調査するのは、ホンダオデッセイです。
まずは、オデッセイの歴史についてご説明しようと思います。
オデッセイは、1994年に発売され,5代目も続く長寿モデルとなっています。
当時の日本は、「RV」車全盛の時期で、ほとんどのメーカーがRVを発売していました。
ちなみにRV車とは、トヨタ・ランドクルーザーや、三菱パジェロなどが該当します。
そのような中、後発のホンダがオデッセイを発表し、時代はRVからミニバンの時代へと移行しました。
オデッセイは、現在のミニバンブームの、言わば火付け役といったところでしょう。
モデルチェンジを繰り返しながら、未だ発売当初のイメージを継承するオデッセイは、現在ハイトミニバンであるトヨタ・アルファードやニッサンセレナに若干押され気味です。
それでも、根強いファンに支えられているオデッセイについて、今回はその燃費を調査していこうと思います。
実際の燃費は??
実燃費は、これまで大きな問題となっていました。
メーカーが公表する燃費数値と、実態の数値が非常にかけ離れているからです。
ちなみに、輸入車はそれほどの差はなかった様です。
その原因は、燃費を計測する方式によるところが大きなものでした。
皆さんが今まで目にしていた燃費基準は、「JC08」というものです。
これは、それまで使用されていた燃費計測基準の「10.15モード」が実際燃費とかけ離れているという事で新たに設定されたものでしたが、結局改善は達成されませんでした。
その原因としてもっとも大きなものは、実走行をしていない、という事でした。
皆さん、ご覧になった事があるかどうかわかりませんが、整備工場などに床がローラーに備え付けられているところがあります。
その機会は、「シャーシダイナモ」と呼ばれており、実はこれまでの燃費測定は、その上でタイヤを空転されつつ、さまざまな条件を加味し燃費を測定していました。
これでは、実験室で計測しているようなものです。
実数地との乖離が生じるのは、もう誰の目にも明らかですね。
ただ、メーカーとしては、ここで良い数値を出しカタログに載せる事を最上の目標としていたわけですから、
結果とした様々な問題が生じてきてしまいました。
そこで今回登場してきたのが、「WLTC」という方式です。
これは、ようやく一般道での計測が含まれている方式で、以下の項目で数値を計測します。
- 市街地モード
- 郊外モード
- 高速道路モード
これらを統合したものが、WLTCの燃費数値となります。
この計測基準は、国際基準です。
ただし、メーカーもこの実燃費の低下には非常に危惧していると思われますので、一般道での測定には燃費走行のプロフェッショナルが行う事は間違いないでしょう。
それでも、今までの測定方式よりは飛躍的に現実に近づくことになり、ようやく、実燃費に近い数値がカタログに記載される事となり、ユーザーが購入時に正しい情報で燃費を把握できる事となりました。
ハイブリッドとガソリン車ではどうなの??
それでは、今回は前項でご説明した「JC08」と、「WLTC」の2つの数値を記載していきます。
まずは、ハイブリッド車のカタログ燃費を見て下さい。
ハイブリッド車
- JC08:26.0㎞/㍑
- WLTC:20.8㎞/㍑
やはり、WLTCではJC08の約80%程度の数値となっています。
なお、現在ネット等で申告されている実燃費は以下の通りです。
- 実燃費:15~16㎞/㍑
最新の燃費表記のWLTCでも、まだまだ実燃費とはいかない模様です。
ただ、これはユーザーがそれぞれ様々な乗り方をするものの集計結果ですので、燃費走行を意識すればもう少し上げる事が可能かもしれないですね。
また、家族全員が乗車しているのか、荷物をどれくらい積んでいるのか、また、高速道をどれくらいの速度で走行しているかなども密接に関係してきます。
なお筆者が仕事で北海道の千歳空港から、旭川までレンタカーで移動した際、車種は違いますがプリウスαを使用しました。
その際、クルーズコントロールで約100キロ程度の巡行を継続していたのですが、燃費は20㎞/㍑でした。
高速道での燃費向上には、その設定速度が非常に重要だと感じました。
ガソリン車
ちなみに、ガソリン車のエンジンは2種類あり、1つは2.4㍑直噴エンジン、もう一つは直噴ではない2.4㍑エンジンです。
- 直噴エンジン:14.0㎞/㍑
- ノーマルエンジン:13.6㎞/㍑
実燃費はどうでしょうか?
- 実燃費(直噴):10.1㎞/㍑
- 実燃費(ノーマル):9.3㎞/㍑
これはかなり低い数値ですね。
昨今の燃費で、一桁台はかなり燃費が悪いと思われます。
なお、このガソリン車のエンジンですが、K型エンジンと言われているものであり、初登場は2000年のストリームに搭載されたものです。
そこから、様々な改良が施されて現在に至りますが、やはり現代の水準の燃費とは言えないのではないでしょうか?しかしそれもやむを得ないかも知れません。
自動車が一番燃料を消費するのは、発進加速の時なのです。
いくらホンダが、様々な機能を盛り込んだとしても、ターボなどの機構を取り付けない限り、通常のガソリンエンジンでは低回転から力を出す事は非常に困難です。
結果として、ユーザーが望む発進加速を得る為には、ある程度アクセルを踏み込む必要があり、そこでようやく満足のいく加速感を得る事ができますが、同時に燃料消費は増加してしまっているという悪循環だと思われます。
その、発進加速時の燃料消費を抑えるのが、通常のハイブリッド車のモーター、というわけです。
モーターで発進加速を行い、通常の巡行状態でエンジンを使用するようにすれば、飛躍的に燃料消費率は減少するでしょう。
やはり、オデッセイでのマストは、ハイブリッドという事になりますね。
まとめ
今回の調査は、如何でしたでしょうか?
何といっても、カタログに表記される燃費数値が、今年の10月から更新され(既にHP上では記載あり)より現実的な表記になった事は非常に大きなターニングポイントです。
過去、欧州車や国産車で、燃費数値の改ざんが発覚し、自動車業界でも重要な改善事項として認識されたのでしょう。
このように、ユーザー視点をもっともっと捉え、適正な表記により、よりユーザーが正確な情報を把握できるようになっていって貰いたいと心から願います。
オデッセイのハイブリッド車とガソリン車の価格差は、約80万円程度です。
今まで調査した燃費数値と、年間の走行距離、またハイブリッドの先進的な技術とその走行性能を考えると、その選択は多いに悩むところですね。
ただ、ホンダの先進的なハイブリッドシステムは非常に優秀なものです。燃費の累計数値では計れないほどのメリットが存在していると、筆者個人は考えます。
時代はハイブリッド全盛の時代に入ってきました。
筆者としては、この先鋭的な装置を早く理解し、来るべき今後の自動車業界の進化にも柔軟に対応できる様に、今から慣らしていく方がよいのかな?と日々考えています。
ですが最終的には、皆さんの選択です。
筆者の記事が、皆さんのオデッセイ購入に関わるエンジンの選択に役に立って頂ければ、今回の調査も成功であるのではないかと思い、皆さまのベストな選択が行われる事を祈っております。
今回はシステムのご説明などが多く、読みづらい部分もあったかと思いますが、最後までお読み頂き、ありがとうございました。
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